浦和レッズは、4月15日からタイのブリーラムで集中開催されるACL(アジア・チャンピオンズリーグ)のグループリーグに臨む。
去年、天皇杯を制した浦和は、ACLについては準優勝した2019年大会以来、3年ぶりの参加になる。グループFの浦和は、ライオン・シティ・セーラーズ(シンガポール)、山東泰山足球倶楽部(中国)、大邱FC(韓国)と同じグループで、現地時間の15日に初戦のライオン・シティ・セーラーズとのグループ第1節を控える。
今回のタイ遠征では6試合が集中開催されるが、浦和がグループリーグを突破するために求められる要素を挙げてみる。
■アウェーの気候に適応すること
高温多湿な現地の気候に適応し、4月30日までの短期間に、中2日の日程で計6試合をこなさなければならない。日本の気候ではまだ体が暑さに慣れていないため、連戦によって消耗も激しくなることが予想される。チームは11日に現地入りし、タイに到着後、暑さに体を慣らすために、全員でホテルの周りを散歩したという。状況によっては、選手の疲労度を考慮しながら、複数のシステムを併用したり、これまで出場機会の少なかった選手や若手選手の起用もあり得るか。
■ACL経験者がチームを牽引すること
浦和が直近でACLを戦ったのは、2019年のこと。その後、チームの改革が進み、当時のメンバーで在籍しているのはGK西川周作、DF岩波拓也、MF関根貴大、MF柴戸海の4選手のみになる。ACLに参戦するのは今回が初めてという選手も多い。キャプテンの西川をはじめ、当時から在籍している選手たちが経験を伝えながら、チームをまとめていくことが必要不可欠になるだろう。
さらに、2019年の当時は新型コロナウイルスの影響を受けなかった大会であるため、今大会の開催様式についてはほぼ全員がはじめての経験であると言っても過言ではない。いつにも増して総力戦が求められる。
■得点力不足を解消すること
リーグ開幕から浦和の戦績は、ここまで10試合を戦って2勝4分4敗と、やや物足りない印象を受ける。また、直近の公式戦においては、得点力不足が懸念材料に挙げられている。特に直近の3試合を見ると、先制に成功しても追いつかれてドローに持ち込まれたり、チャンスを演出できても最後のところで仕留められない場面が目立つ。
今回の慣れない環境での連戦においては、先制点はおそらく大きなアドバンテージにはなるだろうが、先制後であっても、そこから複数得点を狙いにいくことを心がけたい。