■野菜が植えられている練習場
最終予選の初戦でオマーンに敗れたが、それまでの2次予選などでは無難に勝利を重ねてきた。ただし、アウェイでの戦いは、ただ試合を見るだけでは分からない厳しさがあるという。
2019年9月には、ヤンゴンでミャンマー代表に2-0で勝利した。その遠征での様子を収めた池内氏の写真に広がるのは、ただの原っぱのようなグラウンドだ。
「練習グラウンドは、こんなものでした。ただの公園のようなところだから、現地の人たちが普通に入ってこられます。クラブハウスなんてなくて、ただ屋根がついた炊事場のようなところがあるだけ。その脇では、地元の人が勝手に野菜を育てていました(笑)」
アジアでは、環境自体が「アウェイの壁」となって立ちはだかる。
「現地で調達するミネラルウォーターは、日本に持ち帰って分析して、成分など安全性にも注意します。練習後に使う氷風呂を用意するにも、水が汚くてその場ですぐに入れないところもあります。しかも今はコロナ禍で、いろいろなことがさらに難しくなっていると思います」