■鈴鹿がプロのクラブになる「きっかけ作り」も楽しみに
JFLは3月13日に開幕する。J1、J2、J3と同時進行で行われていく。果たして、JFLにどれぐらいの注目が集まるのか。
鈴鹿はもちろんJFLというリーグ全体が、これまでより取り上げられていくのは間違いない。カズがピッチに立つか否か、ピッチに立つだけでなく得点やアシストを決めるかどうかでも、メディアの取り上げかたは変わってくるだろう。
テレビやスチールのカメラが追いかけてこない場面でも、カズは自分にできることを積み上げていく。スポットライトの当たらない場所で何をするべきか──その意味と価値も、カズは理解している。
「鈴鹿を選んだ理由のなかに、いままで僕が所属してきたクラブと環境面がまったく違うなかで、JFLのなかにスタンダードがあって、そこからプロに変わっていく。それを現場で選手として作っていける楽しみも自分のなかにはあって、このクラブを選ばせてもらったんです。
JFLのなかにもプロらしいクラブというか、プロのクラブというのがみんなのスタンダードになっていくための最初になってくれればいいかな、きっかけになってくれればいいかな、というのはあります」
プロ37年目のシーズンに、カズはどんな足跡を刻むのか。
55歳の飽くなきチャレンジが、もうすぐ幕を開ける。