■冨安も勢いに乗ることに成功
アーセナルがカウンターのように縦に速く進むサッカーでシティのプレスを機能させないまま時間を進めると、中央でもボールを持てるようになった。大外とは異なりプレスがかかりやすい中央だが、トーマス・パルティが寄せられても前を向いてプレーできたことでシティは奪いどころを見つけられなくなってしまい、グラニト・ジャカやマルティン・ウーデゴーアらが内側で細かいスペースを使うことも可能になった。
勢いに乗るチームの中で、冨安も攻撃に顔を出すようになる。
20分には中盤からのロングパスを大外で受け、ダイレクトでクロス。
25分には右サイドでボールを持つと、じっくりと駆け引きをしてエリア内にパスを通し、さらにその流れで自身も中へ入るとシュート寸前の場面に。しかし、ここはシティが素早い寄せでシュートを許さなかった。
縦へのパスも効果的に通し、攻撃で目立つようになった冨安だが、守備のクオリティは決して下がらない。
良さを発揮できないスターリングは戦い方に変化をつけたものの、スピードで振り切ろうとして長く蹴り出してもゴールキックになってしまい、デ・ブライネからの浮き球で抜け出そうとしても制されてしまった。冨安は、イングランド代表フォワードにとって厄介な存在であり続けた。