■監督は「レフティーモンスター」
伊勢志摩は、三重県出身のJリーガー、中田一三(横浜フリューゲルス、大分トリニータ、ジェフ市原など)が前身であるピクシーBCを引き継いで2013年に創設したチームで、2015年に東海リーグ2部に昇格し、翌2016年から同1部で戦っている。現在の監督は、中田の四日市中央工業高校の同級生で、元日本代表の“レフティーモンスター”小倉隆史(2018年から理事長)が務めている。
こうして1勝2分0敗という粘り強い戦いでJFL挑戦権を獲得した伊勢志摩だったが、実は伊勢志摩は東海社会人リーグ1部の優勝チームではなかったのだ。
今年度の東海リーグは新型コロナウイルス感染症の影響で中止となった試合が多く、消化試合数もバラバラなのだが、4勝1分0敗(勝点13)の藤枝市役所が1位、そして3勝1分1敗のFC伊勢志摩が2位という順位で確定となった。
では、なぜ伊勢志摩は全国CLに出場できたのか?
それは、地域リーグは全国に9つ存在するのに、地域CLには各リーグ優勝チーム以外に3チームを加えた12チーム参加の形式で開かれているからだ。
12チームが4チームずつ3つのグループに分かれて1次ラウンドを戦い、各組の1位と2位3チームの中の1チームが決勝ラウンドに進む(C新宿は1次ラウンドでは京都に敗れて2位となったが、他のグループの3位チームより勝点で上回って決勝ラウンドに進んだ)。