日本各地に、将来的なJリーグ入りを目指すクラブは多い。Jリーグの後押しで裾野は広がっているが、問題点もある将来的なJリーグ入りの「第一関門」と言える大会を、サッカージャーナリスト・後藤健生が考察する。
■J入りへ重要なステップとなる地域CL
東京の味の素フィールド西が丘で開かれていた「全国地域サッカーチャンピオンズリーグ」(以下、地域CL)の決勝ラウンド最終日の11月28日。東京都のCriacao Shinjuku(クリアソン新宿。以下、C新宿)がFC徳島に逆転勝ちしてこの大会の優勝を決め、日本フットボールリーグ(JFL)入りを懸けてJFL最下位のFC刈谷(愛知県)との入れ替え戦に臨むことになった。
地域CLはかつて「全国地域サッカーリーグ決勝大会」と呼ばれていた大会で(2016年から「地域CL」)、北海道、東北、関東など全国9つの地域リーグ(年齢制限のない第1種のチームによるリーグ戦)の優勝チームが集まって行われる全国大会だ。この大会で2位までに入るとアマチュアの全国リーグであるJFLに加盟することができる。そしてJFLで上位に入ればJ3加盟につながるのだ。
つまり、将来のJリーグ入りを考えているクラブにとっては、全国CLは非常に重要なステップなのである。