■「三位一体」の向上のサイクル

 また、西山GMが指摘するのが、アカデミーの強化の重要性だ。かつては梅崎司西川周作清武弘嗣日本代表選手のみならず、多くのタレントを日本サッカー界に輩出してきた。地方都市を拠点とするクラブとして、自前での選手育成は必須である。

 そして、クラブが目指すサッカーの、クラブ全体での体現だ。そのためにも、トップチームがアカデミーなどの地元の子どもらの模範となるサッカーを見せる必要がある。同じ九州では、サガン鳥栖が着実に育成機関を充実させており、高体連に所属する高校のチームも強豪が多い。そうしたライバルが多い状況でも、「トップチームに魅力があれば、そこに所属したいと思ってもらえると思う」と、西山GMは語る。

 クラブの規模は、日本のトップクラスとは大きな差が開いている。地域性などの環境は一変するものではなく、まずは「収益・選手育成・チームスタイル確立」という三位一体での向上のサイクルを回していくしかない。

 早期のJ1復帰も含めて簡単なミッションではないが、この挑戦が成功した暁には、大分トリニータは地方クラブのモデルとなることができるはずだ。

PHOTO GALLERY ■【画像】大分の営業収益と人件費の推移
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