【プレミア分析】マンチェスター・ユナイテッド対マンチェスター・シティ「先制のオウンゴール」より問題だった「3人の選手」と「失われたユナイテッド」【マンチェスター・ダービーの悲劇】(2)の画像
本拠地オールド・トラフォードでのダービーで輝けなかったクリスティアーノ・ロナウド 写真:ロイター/アフロ

【イングリッシュ・プレミアリーグ マンチェスター・ユナイテッドvsマンチェスター・シティ 2021年11月6日(日本時間21:30キックオフ)】

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 マンチェスター・シティのお手本通りの5バック攻略に、ズルズルとWBが下がり押し込まれるままになったマンチェスター・ユナイテッド。

 それでも、この日はGKのダビド・デ・ヘアが大当たり。シティは5バックの攻略方法を知っているとはいえ、5レーンを安定して埋めることができる最終ラインというものが厄介であることに変わりはなく、ユナイテッドが最後のところで集中を保ち続ければ、耐えてどこかでクリスティアーノ・ロナウド頼み、ということも不可能ではなかった。

 しかし0-1で迎えた45分、左からのクロスに対して3人目のCB(CBとしては最奥)にあたるハリー・マグワイアが見送る判断を下すと、その外にいたルーク・ショーもそれにならって出しかけていた足を戻し、ボールにアプローチをせずにゴールキックで再開しようとした。ところが、その奥にいたベルナルド・シウバが体を投げ出しながら懸命に左足を伸ばしてゴールに向けて蹴ることに成功すると、ボールはデ・ヘアに当たってネットを揺らした。

 戦い方で失敗しただけでなく、勝利への執念でも負けてしまっていたユナイテッドは、そのまま0-2で敗れた。

 EURO2020を戦った消耗のために、今シーズンここまでマグワイアとショーの調子が上がってきていないのは事実だが、プレー精度の問題ではなく、自ら甘さを見せて失点を喫するということはユナイテッドの選手としてあるまじき行為だ。

 負傷したカバーニに代わって、クリスティアーノ・ロナウドと2トップを組んだグリーンウッドも、全力でプレスバックせず、シティのロドリをフリーにしてしまうという失態を犯したが、困難な状況でも全力で戦う姿を見せなければならなかった。

 勝利への意欲という部分で負けているユナイテッドは勝ちに値しなかった。

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