■天皇杯準々決勝ではセットプレーでゲームプランを崩されていた
対する名古屋は、柿谷曜一朗がオーバーヘッドでシュートを狙うなどしたが、なかなかゴールに迫ることができない。とはいえ、両チームともに集中した守備を見せてゴールは許さず、前半はスコアレスで折り返した。
試合が動いたのは、後半開始直後のことだ。47分、相馬勇紀が蹴ったコーナーキックをファーにいた前田直輝が頭で押し込んだのだ。セレッソの守備陣もクリアをしようと必死に足を伸ばしたが、触れることができず流れたボールを、前田が瞬間的に合わせることに成功。名古屋サポーターの前で先制に成功した。
実は、天皇杯準々決勝で試合を動かしたのもセットプレーだった。32分、セレッソが得たコーナーキックで、清武弘嗣のボールを鳥海晃司が頭で合わせて先制。さらに38分にもコーナーキックでC大阪が追加点を奪っていた。“堅守でリズムを掴んでからの攻撃”という名古屋のゲームプランを、セレッソにセットプレーで壊されていた。そのお返しというわけではないが、この試合では名古屋がセットプレーでやり返したのだ。
「前半はとにかく失点をゼロで抑えて、“後半勝負”に持っていこうとみんなで話し合っていました」
キャプテンマークを巻いた中谷進之介が試合後に明かしたゲームプランの通りに、名古屋は進めることができた。