■平野「絶対に失点しないことを意識した」
平野は試合後の会見で、「この前の試合は、僕自身、レッズに移籍してきてからの試合の中で一番、腹の底から悔しい試合でした」と、リーグ戦での前回対決について話した。試合終了間際にPKを得て1-0でリードしたものの、その1分後には相手にもPKを与えてしまい、リーグ戦では同点に終わった。
平野はその後半アディッショナルタイムを振り返り、「あの時間帯で、相手は少ない攻撃パターンしかないのに、ボランチの中心の部分でどうするのか、たとえばポジションを下げて(最終ラインを)5枚にするとか、何とでもできたのにふわふわしてしまったので、すごく悔しかった」と話した。
その反省を活かし、「今日は展開がどうであれ、自分の色を出すというよりは、守備重視というか、絶対に失点しないことを意識した。相手の攻撃パターンはパトリック選手に放り込んでくることは分かっていたので、セカンドボールやクロスを入れてくる際のポジショニングを意識した。今回は天皇杯だからというよりは、相手が苦い思いをしたガンバだったので、そういう固い意思で臨みました」と、守備の強度を意識していたことを明かした。
ユンカーの得点をアシストしたシーンについて平野は、「正直、キャスパー(ユンカー)のことは見えていませんでした」と、意外な発言。
「サイドバックからもらったボールをワンタッチで縦に入れるイメージはずっと持っていた。3人目の動きは(相手の)守備からすると絶対について来られないボールで、キャスパーはそういう嗅覚がある。でも、キャスパーとは英語で何とか話せるが、密にコミュニケーションを取っているわけでもなく、トレーニングで“ああいうプレーがあったからまたやろうぜ”という感じでもない」
と、2人のフィーリングで生み出したゴールだった様子。「お互いに得意な形で、お互いにイメージしていることが重なったという感覚なので、キャスパーに感謝しかないです」と話した。
今回の試合では、前回のリーグ戦での対戦時と比べて、MF柴戸海と平野のボランチが攻守の両面にバランス良く絡んでいたが、平野はその柴戸との関係性についても言及した。
■試合結果
ガンバ大阪 0―2 浦和レッズ
■得点
10分 キャスパー・ユンカー(浦和レッズ)
42分 関根貴大(浦和レッズ)