「ル・クラスィク」マルセイユ対パリ・サンジェルマン、レッドカードで始まった「史上最大の引き算」(1)悩めるPSGマウリシオ・ポチェッティーノ監督が「一番最初に戻した選手」の画像
ル・クラスィクでのメッシ 写真:AFP/アフロ

【リーグ・アン オリンピックマルセイユvsパリ・サンジェルマン 2021年10月24日(日本時間27:45キックオフ)】

 マウリシオ・ポチェッティーノ監督の苦悩は察するに余りある。

 55分、マルセイユサポーターからペットボトルやゴミが次々と投げ込まれる中でネイマールがコーナーキックを蹴ると、跳ね返されてそのままマルセイユがカウンター。抜け出したジェンギズ・ウンデルに対し、爆発的なスピードを持つアクラフ・ハキミがペナルティエリア直前で後ろから手をかけて無理矢理止めると、VARを経てレッドカードが提示された。

 PSGで追いつけたのはハキミだけ。ケイラー・ナバスのビッグセーブに賭ける、という考え方もあるが、マルセイユはもう1人走ってきており、横にパスを出されたら終わり、という状況だった。

 数的不利となるとアタッカーを削って守備を補充するのが定石だが、誰を選ぶべきかがPSGでは非常に難しい。今のチームの最大の売りであり武器である部分を崩すべきか、ということはもちろん、同点というスコアや56分という時間、そして交代順まで含めて、スーパースター達の扱いは神経をすり減らすことになる。

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