【Jリーグ分析】名古屋の「リーグ記録更新」を支えた吉田豊と森下龍矢の左サイド【佳境に向けて加速する名古屋グランパス】(1)の画像
森下は左サイドで存在感を発揮した 写真:中地拓也

■9月26日/J1第30節 名古屋グランパス大分トリニータ(豊田ス)

 ハーフタイムに、大分トリニータは2人の選手を交代させた。小出悠太を3バックの一角に移し、空いた右ウィングバックに増山朝陽を入れた。渡邉新太が入っていた2シャドーの右のポジションには小林成豪が入った。つまりは、大分の右サイド=名古屋グランパスにとっての左サイドを、名古屋が制圧していた証拠だった。

 名古屋のフォーメーションは4-2-3-1だったが、守備時には5バックと言ってもいい3バックに変化した。大分の1トップ2シャドーを封じ込めるためだ。

 中谷進之介キム・ミンテに加えて、中央にスライドした左サイドバックの吉田豊が、大分の前線の3人にマンツーマンのように対応した。吉田に至っては、ボールを受けようとする渡邉に対して、最終ラインから飛び出してアタックするような守備を見せ、まったくプレーをさせなかった。前半のみでの渡邉の交代は、当然と言ってよかった。

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