【チャンピオンズリーグ分析】「TVゲーム的ロマン」と「リアルのCL制覇」の間で悩む指揮官・ポチェッティーノ【クラブ・ブリュージュ対パリ・サンジェルマン】「メッシ・ネイマール・ムバッペ先発の代償」(2)の画像
ネイマール、ムバッペ、メッシがそろって先発したパリ・サンジェルマン 写真:AFP/アフロ

UEFAチャンピオンズリーグ グループA第1節 クラブ・ブルージュvsパリ・サンジェルマン 2021年9月15日(日本時間28:00キックオフ)】

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 ブルージュは、後方からの突き上げがなかったパリとは対照的に、高い位置から本格的にスタートする攻撃で積極的に味方を追い越していく動きを見せ、同点ゴールもその形から生まれた。

 このどんどん追い越して飛び出していく思い切りの良い攻撃が可能になったのも、やはりパリの3トップが守備をしないからだ。彼らがついてこないため、守備陣と対峙している味方を追い越せば確実に数的優位が生まれ、仮に失敗があっても危険はそれほどない。

 なぜならそこで攻守が入れ替わっても自分たちのゴールはずっと遠くにあるからだ。攻守が切り替わった瞬間にネイマールリオネル・メッシにロングボールが飛ぶことは考えられず、キリアン・ムバッペの抜け出しにだけ気をつけていればいい。

 ムバッペにボールが入る時は、ハーフライン付近でファウルを含めて止めれば良い。ゴールに近い位置でボールを持たれなければ、豪華すぎる3トップも怖くはない。50分、ムバッペはそのエリアでの接触プレーで負傷交代し、全世界が注目した競演は終わってしまった。

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