■機能不全の原因となった3トップ
機能不全はこの3トップそのものに原因があった。
良い攻撃は良い守備から、とよく言われるが、まさにその逆パターン。3トップが揃って守備をしないことはパリの攻撃開始エリアを低くした。前線でのプレスがないことで受け身の守備を選択するしかなかったからだ。
3人が守備をしないことは織り込み済みだった。わかりやすいのはアクラフ・ハキミの様子だ。メッシが中央に動いても空いた右サイドをハキミが突くことがなかった。
それだけでなく、メッシが右サイドでボールを持った時にも追い越す動きを見せなかったことで、これは指示されていた動き方だとわかる。前線からの守備が無い代わりに、相手の攻撃に対して受け身になって後方で守り切るしかないから、後方の選手は攻撃でリスクを負わない。
ではその受け身の守備はどうだったのかというと、パリの前線3人のプレスがないことでブルージュはとりあえずアタッキングサードまで悠々とボールを進めることができた。
■試合結果
クラブ・ブルージュ 1-1 パリ・サンジェルマン
■得点
15分 アンデル・エレーラ(パリ)
27分 ハンス・ヴァナケン(ブルージュ)