【EURO2020】引き分けの「勝敗」【イングランド対スコットランド】(2)イングランドに響かなかったリース・ジェイムズの働きの画像
画像/サッカー批評編集部

UEFA EURO2020 グループD第2節 イングランドvsスコットランド 2021年6月18日(日本時間28:00キックオフ)】

※その1はこちら

  素晴らしい守備を見せるスコットランドに対し、連携不足だったイングランド。その中で、リース・ジェイムズは働きを見せた。

 まずは28分、アーリークロスをペナルティエリア内のハリー・ケインに送り決定的な場面を作り出した。ゴールにはならなかったものの、前線を走らせるプレーというのがあれば脅威は増すというのをプレーで示した。しかし、残念ながらそのメッセージは他の選手には反映されなかった。

 55分には内側を上がり、ケインからのラストパスをシュート。ボールは枠を越えてしまったが、厚みを出せばスコットランドの守備に穴が生まれることを見せた。しかしこれも、他の選手には響かなかった。

 最大のプレーは62分、スコットランドのコーナーキックの場面で、リンドン・ダイクスのシュートをゴール寸前でクリア。シュートが打たれる前、ボールがダイクスのほうへとこぼれた時点でゴールに向かって走っており、チームを救うプレーを生んだ。

 その後はラヒーム・スターリングに使ってもらえなくてもめげずに上がりを続け、アディショナルタイムにようやくボールがくると中央へグラウンダーのボールを入れる。これが最後のビッグチャンスとなったが、スコットランドが意地の守りで防いだ。

 試合終了と同時に、ウェンブリーはイングランドサポーターのブーイングとスコットランドサポーターの歓声に包まれた。誇りを見せたのはスコットランドだけだった、ということを両サポーターのリアクションが示していた。

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