【EURO2020】引き分けの「勝敗」【イングランド対スコットランド】(1)「23年ぶりの大舞台」で歴史を築いたスコットランドの画像
画像/サッカー批評編集部

UEFA EURO2020 グループD第2節 イングランドvsスコットランド 2021年6月18日(日本時間28:00キックオフ)】


 イングランドとスコットランド、イギリスの中で分かれている両者は1872年に世界最古の国際親善試合(※FIFAが認めているもの)を行って以来、長らくライバルとしてぶつかり合ってきた。

 イギリスの中で分かれているわけであるから、国際試合でありながらダービーマッチだ。ただし、人材の行き来は盛んであり、例えばデニス・ロー、ケニー・ダルグリッシュ、アレックス・ファーガソンといったレジェンドはスコットランド出身で、現在レンジャーズを率いているのはスティーブン・ジェラードだ。

 両者の詳しい歴史に興味がある方は是非調べてみてほしい。国や地域の成り立ち、民族や宗教の対立、所得格差など、サッカーの試合を特別なものにするのは歴史的な背景があるからだ。そしてそれは、それだけサッカーというものが文化の一部になっているということでもある。

 近年、特にイングランドがプレミアリーグ化して以降は実力差が大きくなり、スコットランドが大きな国際大会に出場するのはフランスワールドカップ以来23年ぶりだ。こうなると、イングランドからすれば勝って当たり前、スコットランドの選手からすれば一生に一度のビッグゲームという構図になる。

 しかも、スコットランドは初戦でチェコに敗れており、両者の関係を無視したとしても決勝トーナメント進出のためには絶対に負けられない試合になった。

 試合もその通りの流れになり、イングランドがボールを持つものの、スコットランドは集中した守備で0-0を保っていた。

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