■「目先の勝利より長期育成を考えて欲しい」
―佐々木則夫監督の時に、アメリカにわたって試合を行うのは良かったですね?
後藤「今年のシービリーブスカップにも行こうとしたけど、行けなくなっちゃったじゃん」
大住「去年はそこで3連敗したんだよね」
後藤「それで、今年も行こうと思っていたのがなくなっちゃって。ならば代表を組みっぱなしにしてWEリーグ選抜と対戦したって良いわけじゃない。男子の高校生と対戦しても良いし。12日の試合の後高速バスで東京に帰ってきたんだけど、掛川からラグビーのファンがいっぱい乗ってきた。代表対サンウルヴス(事実上のトップリーグ選抜)の強化試合がエコパであったんですよ」
大住「大学生でも良いよね。今は難しいのかな」
後藤「女子の場合、自分たちより少し強いチームを探すのならば、男子チームを探せばいくらでもいるんだからさ」
―女子サッカーの強さは、高校サッカーの強豪クラスと同等くらいと考えればいいですか?
大住「強豪はどうかな……ただ、たとえば流通経済大学の2軍だろうが1軍だろうが、とにかく対戦して、それで3-0で負けてもいいんだよ。スピードとか、カットされないためにはどういうふうなパスが必要か、パスをどういうふうに受けるのか。そういった面を、試合の中でしっかりと探っていかないといけないんだから。本当に後藤さんが言うように、代表チームを長期スパンで考えて組んで、オリンピックまで時間を取らなければいけないよね」
後藤「せっかくリーグ戦がないのに、それを利用しない手はないよ」
―そういったアクションはあるんですか?
後藤「ないよ。女子のほうは、強化がちゃんと進んでいない」
大住「でも、オリンピックの成功がなければ、WEリーグでの成功もないんだから。そこは。もっとちゃんとしないと」
後藤「それに女子のワールドカップの招致にもに失敗したんだから、オリンピックで活躍するしかないんだよ」
―うまくいっていないですね?
後藤「うまくいっていない」
大住「WEリーグのクラブも、プロの興行を始めるにあたって、看板選手がずっといないというのは困る、という事態になっちゃっているのかな」
後藤「日本の代表クラスが海外にどんどん行ってるじゃない。あのリーグを成功させるためには、逆にJリーグ発足時のジーコやリネカーのように海外のトップクラスを加入させなければいけないのに、むしろ流出している。それで代表チームもうまくいっていない」