■評価されるのは若さではなく実力

 昨季、メキシコ人のルカ・ロメロが15歳219日でトップデビューを飾り、リーガ1部の最年少出場記録をおよそ80年ぶりに更新して、話題を呼んだ。奇しくも、久保がプレーしていたマジョルカでの出来事だった。

 だが、ロメロは今季リーガ2部で6試合出場にとどまっている。最後の出場は昨年12月7日のカスティジョン戦だ。マジョルカのルイス・ガルシア・プラサ監督はロメロについて「忍耐を持つべきだ。タイミングを待たなければいけない。彼は非常に早くマーケットに出てしまった。15歳の青年がマジョルカでデビューしたという記事を読んだ時、私は中国で監督をしていた。その後の彼の成長をきちんと見る必要がある」と語っている。

 この事例から分かるのは、若くしてトップデビューしても出番が保証されるわけではないという当たり前の事実だ。今季のマジョルカを牽引したのは、37歳のサルバ・セビージャである。一時は日本で、久保とのピッチ上での関係性が悪いといわれのない批判を浴びたが、チームと個人の1部復帰という目標に向けて、淡々と自らのパフォーマンスを続けていた。
 15歳であろうと、37歳であろうと、実力のある選手が評価される。それがスペインであり、リーガという舞台だ。

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