■“古巣”の徳島に感謝をしつつも…
浦和も現在2連勝と、波に乗りつつある。徳島戦は3連勝を賭けた一戦。
連勝を飾った直近の鹿島戦と清水戦について問われた指揮官は、こう答えた。
「チームは良くなっていると思います。鹿島戦では特に決定機を多く作ることができたし、取り消されたゴールも含め、ベストゲームだった。清水戦はそこまで多くの決定機は作れなかったかもしれないが、ボールをしっかり保持し、試合を支配することができたと思う。
後半にはそれができなかった時間帯もありましたが、全体的に安定して攻撃も守備もセットプレーもできていたと思います。セットプレーは(カップ戦の)柏戦や(リーグ戦の)札幌戦での問題点だったので、改善できたことは良かったし、全ての面で良くなっていると思います」
新体制で始まった今シーズンの浦和だが、戦術の浸透が課題となっている。そのことについて問われると、
「選手たちの理解力も上がってきていると思う。選手同士の関係性、シンクロして動いたり、距離感を保つといったことも非常に良くなっている。守備でも攻撃でもその積み上げができていると思います。毎試合ごとにポジティブなこと、ネガティブなことがあるが、試合をこなすごとにネガティブな改善点が減っていくことが望ましい」
と、チームのさらなる飛躍と進化を期待した。
今節の対戦相手の徳島は、自身が日本で初めて指揮をとったチーム。
「徳島では、4シーズンでたくさんの試合をこなし、たくさんのトレーニングをした。そこでの経験は全ての面で私を成長させてくれたと思います。選手の指導や補強に関しても、うまくいったこと、うまくいかなかったこともある。毎年選手が違ったり、スタッフが違ったり、今回のようにクラブが違ったりするが、ずっと成長し続けなければいけない職業だと思う。そして、徳島で監督として成長した経験がレッズでも生きていると思います」
と、古巣への思いや感謝を述べた。
それでも、会見の最後には、
「今の自分たちの方向に向かって続けていくことが大事だと思う。相手に関係なく、自分たちのコンセプト、自分たちのアイデンティティーをチームとして成長させ続けながら、いい試合をお見せしたいと思います」
と、笑顔で締めた。
J1は、かつての“教え子たち”と4年をかけて目指した場所。そんな舞台で対峙することは、リカルド監督にとっても、徳島の選手たちにとっても、特別な思いがあるに違いない。
両者の思惑がぶつかり合う一戦に注目だ。