リバプール・クロップ監督「守備的だ」非難も空し…マンU戦「1週間ごしの完敗」で大失墜の画像
打ちひしがれるGKアリソンをねぎらうユルゲン・クロップ監督(リバプール) 写真:代表撮影/ロイター/アフロ

【FAカップ マンチェスター・ユナイテッドvsリバプール 2021年1月24日(日本時間26:00キックオフ)】

 1週間ぶりの再戦となった試合は、3-2というスコアが示す通りの好ゲームとなったが、競った内容とは異なり、両指揮官の明暗がはっきり分かれるものになった。

 リバプールのユルゲン・クロップ監督にとって、この試合は負けることが許されないものだった。1週間前にスコアレスドローに終わっていただけでなく、試合後に「守備的だ」と相手を非難したからだ。

 1月17日に行われたプレミアリーグ19節、対マンチェスター・ユナイテッド戦のリバプールは、ボールを持たされて良さを消され、シンプルなカウンターで何度もゴールを脅かされた。そして、そのプランに対して、クロップ監督は90分間打開策を全く示せずに試合を終えたのだ。今シーズンのリバプールは、ボール保持を放棄して引かれた相手を崩せないまま、勝てずに終わる試合が多い。ユナイテッド戦が初めてのことではなく、何度も同じパターンで苦い思いをしてきた。それでも、クロップ監督は一度として打開策を示せていない。ファンのフラストレーションを代弁する形であったとしても、そういう状況で発してしまったその言葉は、白旗と同じ意味を持つ危険性を孕んでいる。

 ユナイテッドのオーレ・グンナー・スールシャール監督は、今シーズンの好調の象徴でもあるブルーノ・フェルナンデスをベンチスタートにしただけでなく、1週間前の試合でリバプールを封じる鍵になったスコット・マクトミネイとフレッジの2ボランチを崩し、さらにボールを保持してオープンな試合展開にしてみせた。

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