ACミランに勝利したユべントスが、インテルとのイタリアダービーで完敗を喫した。
ユベントスのアンドレア・ピルロ監督は、師であるアントニオ・コンテ監督との初対決だったが、弱点を突かれた。
ピルロ監督のプランとしては、アーロン・ラムジーとアドリアン・ラビオのインサイドハーフがアルトゥーロ・ビダルとニコロ・バレッラの脇を突き、前線で数的有利を作り出すはずだった。
コンテ監督はまず、中央でその舵を握るロドリゴ・ベンタンクールをラウタロ・マルティネス、ロメロ・ルカクの2トップとマルセロ・ブロゾヴィッチの3人で見ることによって試合から消した。ラムジーとラビオは、単独ではビダルとバレッラの運動量とフィジカルを上回れず、ユベントスは中盤で起点を作ることができなくなった。そうなると、攻撃はサイドに偏ることになる。
ユべントスは、ボール保持時に形成する3ー5ー2の両サイドにフェデリコ・キエーザとジャンルカ・フラボッタを配していた。ウイングバックは攻守に仕事が多いポジションだが、選手個人のキャラクターとしては右のキエーザはアタッカー、左のフラボッタはバランサーと特徴が異なる。守備で4-4-2になる際には、右サイドバックはキエーザではなく3バックの右にいたダニーロが担当し、スライドした3バックに加わる形でフラボッタが左サイドバックになる。
中盤で起点が作れないユべントスの攻撃は、右サイドに偏るようになった。攻撃的なキエーザが担当しているから、ではなく、フラボッタはアクラフ・ハキミに対応しなければならなかったからだ。