■クレーベに代わる得点源は誰に?
昨シーズンともに7得点をあげたクレーベと山下が抜けた前線では、岩崎悠人と大槻周平がイエローのユニフォームを身にまとう。岩崎は東京五輪世代のドリブラーで、昨シーズンは北海道コンサドーレ札幌から湘南ベルマーレへ期限付き移籍した。湘南では16試合に出場してノーゴールに終わっており、18年の札幌も含めると2シーズン連続で無得点に終わった。22歳はJ2から再出発をはかる。
大槻はプロ10年目の31歳で、湘南とヴィッセル神戸を経て19年に山形入りした。同年は12ゴール、20年は7ゴールを記録している。
FWは岩崎と大槻に加え、元日本代表の川又堅碁、J2通算88得点の船山貴之、昨シーズンデビュー戦初ゴールを決めた190センチの大砲・櫻川ソロモン、U―18日本代表候補のブワニカ啓太(修徳高校)が、スタメンを争っていく。特徴の異なる選手が揃ったと言えるが、19年に17得点をあげたクレーベのような得点源の役割を、誰が果たすのか。
J1で2ケタ得点をあげたこともある川又が、6得点に終わった昨シーズンからの復活を遂げるのか。あるいは、櫻川がブレイクするのか。09年シーズンを最後に遠ざかるJ1復帰をつかみ取るには、得点ランキングの上位に食い込むストライカーが欲しい。フロントは外国籍選手の獲得も視野に入れて、さらなる補強を検討しているようだ。
【補強充実度】 B
即戦力を獲得したが、昨年比で戦力が一気にアップしたとは言い切れない。
【J1昇格本気度】 B
ユン・ジョンファン監督が就任2年目を迎え、昇格をターゲットとするのは当然だ。とはいえ、攻守ともに課題は多く、現時点ではCに近いBと言わざるを得ない。
【J1昇格可能性】 B
これも現状ではCに近いBか。新外国籍選手の獲得も含めて、絶対的なストライカーと見なせる選手が登場してくれば、可能性は高まっていくが。