「メッシとバルセロナ」退団で一転の関係“蜜か、毒か…”(1)積み重なった「異常な数字」の画像
ユニフォームを脱ぐメッシ  写真:ロイターアフロ
19/20シーズンのバルセロナの布陣図

 蜜月の関係にもついに終わりが来たのか――。

 8月25日、バルセロナがあるFAXの存在を認めた。送り主は、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ。内容は、バルセロナからの退団を求めるものだった。

 これまでにも、シーズン終了後となるとさまざまな話が飛び交った。ただし、どれも実現しなかったし、具体的な進展はなかった。お互い、契約を有利に進めようとメディアに情報を流していた節すらある。

 しかし、今回は違う。この「FAX」が、スペインの郵便局が運営する法的文書を送る時などに利用するもので、実際、裁判の証拠としても有効になるもの。つまり、メッシの“本気”を示すのだ。

 メッシといえば、バルセロナの顔として、何より、チームの攻撃の中心として君臨した王様だ。バルセロナで獲得したタイトルは「34」で、歴代最多。奪い取ったゴール数の「634」も歴代最多。出場試合数の「737」はシャビの「767」に次いで歴代2位だが、これは、来シーズン中に更新できるものだった。

 背番号10を付けたのは08/09シーズンからで19/20シーズンまで、通算12シーズン。かつての10番である、ディエゴ・マラドーナ、ロマーリオ、ヤリ・リトマネン、リバウド、リケルメ、そしてロナウジーニョの誰よりも長く10番であり続けたのだ。この間、世界最高選手に贈られるバロンドールの受賞数は「6」。世界に誇るファンタジスタだった。

 この10番に対して、バルセロナが設定した違約金は7億ユーロ(約882億円)。メッシからの退団要求FAXに対して、バルセロナは契約が2021年6月まであと1シーズン残っているとの認識を示しており、契約を解除する場合には、この7億ユーロ(約882億円)が必要であるとしている。

 一方のメッシ側は、シーズン終了時に退団の“意志”を示すことで自由に移籍できるという条項が含まれており、今回の退団要求はそれに該当するとしている。退団意志を示す締め切りは、本来6月10日までだが、今年はコロナでシーズンそのものが長引いており、今でも退団要求は実効性があるとしているようだ。

「34」、「634」、「737」、「12」、「6」「882」――この異常な数字が並ぶ蜜月関係がありながら、どうして退団を望んだのか。

PHOTO GALLERY 19/20シーズンのバルセロナの布陣図
  1. 1
  2. 2