新型コロナウイルスのパンデミックで3月9日を最後に中断しているセリエAが、6月20日に再開する。25節順延分の4試合を20日と21日に実施し、27節の10試合を22〜24日の3日間で開催するスケジュールが決まったが、それに先立ち12〜13日のコッパ・イタリア準決勝(第2レグ)でイタリア・サッカーは動き出す。12日のユベントス対ミラン(第1レグの結果は1ー1)が幕開けの一戦で、13日のナポリ対インテル(同1ー0)が続き、17日に決勝と、リーグ戦の再開前にまずはカップ戦を完結させる。
セリエAは残り12節と25節順延分の計124試合を8月20日までの2か月間で行う日程で、週末とミッドウイークの週2試合開催。週末は土曜日に3試合、日曜日に6試合、金曜日か月曜日に1試合、ミッドウイークは火曜日に2試合、水曜日に6試合、木曜日に2試合を実施する。
●優勝争い
20勝3分け3敗の勝点63で首位に立つユベントスに、2位ラツィオが19勝5分け2敗の勝点62と肉薄。ユーベは前人未到の9連覇、ラツィオは20年ぶりの戴冠を狙う。
ユーベは、セリエA再開前に戦うコッパ・イタリアの最大2試合がどう影響するか。27節ボローニャ戦は22日で、ミランに勝って決勝に進めば中4日、決勝からボローニャ戦も中4日といきなり試合が立て込むことになる。コッパ・イタリアはコンディションを高める実戦の場としてメリットをもたらすのか、それとも疲弊を強いる負担としてデメリットをもたらすのか、どちらに作用するかが優勝の行方を左右しそうだ。
ラツィオはインテルに敗れた5節(0ー1)を最後に無敗を続け、9〜16節に8連勝、中断に入るまでの22〜26節も5連勝と、破竹の勢いを見せていた。3か月以上のブランクを経た再開後にこの好調を再現できるのか。4位アタランタとアウェーで対戦する24日の再開初戦がさっそく正念場となる。
ユーベとラツィオは34節に直接対決を残しており、ユーベのホームで7月20日に予定されているこの天王山で文字通り雌雄を決することになるだろう。
1試合未消化の3位インテルは、25節順延分に勝てば勝点57で優勝に一縷の望みが。サンプドリアをホームで迎え撃つ21日のその試合がすべてだ。
●CL出場権争い
4位以内のチャンピオンズリーグ(CL)出場権は、ユーベとラツィオがほぼ当確で、残る2枠の争い。3位インテルは1試合未消化で勝点54、4位アタランタも1試合未消化で勝点48、5位ローマは勝点45という状況で、ローマがどこまで食い下がれるか。6位ナポリは勝点39で、よほどのことがない限り4位以内に入るのは難しいだろう。
ローマは、1月に右膝の靱帯を損傷したニコロ・ザニオーロの復帰がなによりの朗報。ファイナルサードで違いを作り出す20歳の新鋭がCL出場権への推進力となるか。