欧州サッカー衝撃の「春秋」開催案――コロナ禍でFIFA副会長が提案の画像
欧州サッカー衝撃の「春秋」開催案――コロナ禍でFIFA副会長が提案の画像

 新型コロナウイルスの感染拡大による学校の休校が長期化し、日本では入学・新学期
の開始時期を4月から9月に移す案が議論されはじめたが、同じようにコロナ禍でスト
ップしているヨーロッパ・サッカー界では、途中で年をまたぐ「秋春」開催のシーズン
を、「春秋」の暦年開催に変える案が浮上している。

 議論すべき可能性として春秋の暦年開催を提案したのは、FIFAのヴィクター・モンタ
リアーニ副会長だ。イタリアの『ラジオ・スポルティーバ』のインタビューで同副会長
は、11〜12月の冬開催が決まり、日程調整が課題となっている2022年のカター
ル・ワールドカップを念頭に置いた上で、「(暦年開催は)良いアイデアだと思う。各
国、各大陸で議論されるべきだ。冬のワールドカップに向けての解決策になるかもしれ
ない」と述べた。

 中東は夏の暑さが厳しく、選手の身体的な負担が大きいことから、通常の6〜7月の
夏開催を断念したFIFAは、2022年のカタール大会を11〜12月の冬開催に決めた
が、ヨーロッパではシーズンの途中となるため、日程調整が大きな課題となっていた。

 コロナのパンデミックで中断しているヨーロッパの主要リーグは、チャンピオンズリ
ーグやヨーロッパリーグも合わせて再開を目指しているが、これからリスタートして今
シーズンを締めくくることになれば、次の2020ー2021シーズンを通常の8月に
開幕するのが難しくなる。ならば、2022年のカタール大会も見据え、シーズンの開
催時期を半年ほどずらしてはどうかというのが、モンタリアーニ副会長の言い分だ。

 春秋制のJリーグでは、世界で主流の秋春制への移行がたびたび提案・議論されている
が、世界標準がコロナの影響で変わるかもしれない。