Jリーグ
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 世界中が震えあがる新型コロナウィルスの影響が、日本のスポーツ界にも急速に拡大した。Jリーグは、3月15日までのリーグ管轄のすべての公式戦を延期すると発表したのだ。

 日本のプロスポーツ界の先陣を切って、Jリーグが動いた。2月25日に開催された理事会で、J1からJ3までのリーグ戦、さらにルヴァンカップを含めた全94試合の開催を延期することを決めた。翌日にはルヴァン杯のグループステージ第2節が開催される予定だったが、そのゲームも含めて素早い決断が下された。

 他の国内スポーツ団体も、Jリーグに続いた。昨年のワールドカップで人気が沸騰したラグビーのトップリーグは、3月8日までの計16試合の延期を発表。球春到来を前にキャンプ中のプロ野球も、オープン戦72試合を無観客で行う。佳境に入り、残すところあと1試合というバレーボールのVリーグも、男子のチャンピオンを決める大事なファイナルを、観客を入れずに開催することを決定した。

 この決断を、ファンなど世間はやむなしととらえたようだ。むしろ、試合前日の決断を「英断」とする声のほうが大きい。だが、現場では頭を抱えていることだろう。代替開催日をいつにするべきなのか、Jリーグはあらゆる角度から検討しているはずだ。

 そもそも今年は、変則的なスタートとなっていた。東京オリンピック期間中の開催を避けるため、J1は例年よりも早く開幕した。しかも、ルヴァン杯はその1週間前に始まっている。現在、リーグは五輪による中断期間前の平日開催を考えているようだ。五輪に選手を送り出すクラブや日本代表への後押しを考慮すればそうなるかもしれないが、各クラブはリーグ以上に頭が痛いことだろう。

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