■ 没落した武家屋敷と橋南の貧乏長屋。ドラマが描いた松江のリアル
まあ、そんなドラマ評はどうでもいいのですが、そのドラマを見ていて、僕が心の片隅で気になっていた松江という街の構造が理解できたのです。
大橋川の北と南で、なぜ街の印象があんなに違ったのか……。
セツをモデルにした主人公の松野トキは明治維新で没落した松江藩士の娘という設定でした。そして、「橋北」の武家屋敷に住んでいた松野家は借金に追われて「橋南」の天国町という場末に引っ越して貧乏長屋に住むことになりました。すぐ近くには遊郭もあって、トキはそこの遊女とも親しくなります。
つまり、松江という街は市内を西(宍道湖)から東(中海)に向かって流れる大橋川によって南北に分かれており、江戸時代から北側には松江城や武家屋敷があり、南側は場末になっていたというわけです。
「いつか、橋北に帰ってやる」というのが松野家の人たちの希望であり、ハーン(劇中ではレフカダ・ヘブン)との結婚によって、トキたちはその「夢」を果たすことになるわけです。




























