■ハンガリーの猛攻

 午後2時15分、ハンガリーの「センター3」がサークルの中央に立ち、ヒデクティがボールに触れてキックオフ。「不敗神話」を信じていた10万の観衆はいきなり大きなショックを受ける。ボジクから縦パスを受けたヒデクティが、キックフェイントで簡単にジョンストンを外し、ペナルティーエリアに入ったところで右足を振り抜いてイングランド・ゴールの左上隅に突き刺したのだ。キックオフからわずか42秒の得点だった。

 その後もハンガリーが猛攻をかけ、イングランドは防戦一方に追われる。センターフォワードのヒデクティと両インサイドフォワードが頻繁に入れ替わるだけでなく、ハーフバックも前線に進出し、さらには最終ラインからローラントが中盤に入る。そして右サイドでは、ウイングのブダイが恐るべきスピードでエッカズリーを抜きまくった。

 10分には前線のプスカシュにパスを送ってそのまま走り込んだヒデクティがリターンパスを受けて抜け出し、2点目。しかしこれは理解不能なオフサイドの判定によって認められなかった。

 13分、ようやく攻め込んだイングランドは、モーテンセンからパスを受けたシーウェルが冷静に右隅に決めて1点を返す。しかしイングランドに「希望」があったのはここまでだった。ハンガリーがさらに猛攻をかけ、一気に突き放す。

PHOTO GALLERY ■【画像】ハンガリー代表の新発明、イングランド代表を沈めた新システム
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