■圧死寸前の歓喜と、エモすぎる内田コーチとのハグ
日本のGK大場朱羽が北朝鮮の3人目をストップして優位に立ち、迎えた日本の5人目。最終キッカーという大役を任された塩越は、計り知れない重圧の中で冷静にゴール右隅へとシュートを成功させ、日本の大会3連覇をピッチ上で決定づけた。
ボールがネットを揺らした直後、塩越に向かってベンチやピッチから全選手が猛ダッシュで駆け寄った。そのままピッチ上で塩越を中心に折り重なるようにして、巨大な歓喜の輪が作られる。もはや「押しつぶされる」と言っていいほどの手荒い祝福は、120分間の過酷な死闘を戦い抜いたプレッシャーからの解放と、チームの強固な絆を象徴する最高の瞬間であった。
メディアやSNSを沸かせたもう一つの名場面が、内田篤人コーチとのシーンだ。コーチに電撃就任し、主に守備面や試合に向かう心構えの指導でチームの快進撃を支え続けた内田コーチは、試合直後のピッチでのセレブレーションや表彰式後のタイミングで塩越のもとへ。
120分間フル出場で攻守に走り抜き、最後の重責を果たしたヒロインを最高の笑顔で労い、ハグをして祝福を交わしたのである。普段は冷静な内田コーチが選手たちと心から優勝を喜ぶ姿は非常にエモーショナルであり、大会のフィナーレを飾るにふさわしい、ドラマチックな舞台裏の一幕として話題を呼んだ。
今大会は国内組を中心とした編成であったが、「このチームの成長がWEリーグの価値を上げる」という狩野監督の言葉通り、選手たちは自らのプレーでその価値を証明してみせた。重圧をはねのけ、金メダルを手にした塩越の輝くような笑顔は、なでしこジャパンの確かな未来を照らしている。




























