■大場の神セーブと塩越の決勝PK! “圧死寸前”の歓喜と内田篤人コーチの熱いハグ
試合は2-2で延長戦に突入。再び北朝鮮の攻撃が目立つようになったが、スコアは動かずにPK戦へ。北朝鮮は終了間際に最後の交代枠をPK戦のためのGKの入れ替えに使い、不気味さを漂わせた。
それでも、日本は1人目から見事に成功を続ける。そして迎えた北朝鮮の3人目。極限の緊張感の中、日本の守護神・大場朱羽が鋭い反応を見せ、シュートを完璧に読み切ってストップ! 猛攻を耐え抜き大仕事をやってのけた殊勲の大場のもとへ、チームメイトたちが最高の笑顔で駆け寄って称え合った。
そして最後は、交代した成宮唯からキャプテンマークを託された塩越柚歩が、冷静にゴール右隅へ決めて勝負あり。シュートが決まった瞬間、プレッシャーから解放された塩越のもとへイレブンが猛ダッシュで殺到。そのままピッチ上に折り重なり、もみくちゃになって“圧死寸前”の巨大な歓喜の輪が作られた。さらに、今大会から就任してチームを支え続けた内田篤人コーチも、ふだんのクールな表情から一転、ヒロインたちと熱いハグを交わして最高の笑顔で祝福。日本が紙一重で勝利を手に入れ、大会3連覇を達成した。
今春に就任し、これがフル代表での初大会となった狩野倫久監督は、選手たちの手によってエコパの夜空へと高く胴上げされ、重圧から解放された心からの笑顔を見せた。今夏に移籍した大場のみが海外クラブ所属という、国内組の代表チームでの参加となったが、選手に近い立ち位置の内田篤人、近賀ゆかり両コーチの豊富な国際大会経験の還元も大きかった。
しかし、すでに発表されているなでしこジャパンの次回の活動は、今回の選手たちは1人も含まれていない。近年のなでしこジャパンは、男子と同じく海外組で代表を構成することができるようになっており、WEリーグからその競争に割って入ることの難しさは年々増している。それでも、Jリーグがそうであるように、国内リーグの成長と盛り上がりがあってこそ代表チームに厚みが生まれる。
「このチームの成長がWEリーグの価値を上げる」(狩野監督)という共通認識のもと約3週間活動してきた選手たちは、表彰式で黄金のメダルとマスコットを掲げ、全員でアジア3連覇の喜びを分かち合った。
最後に最高の結果を手繰り寄せた塩越柚歩も、首から下げた金メダル以上に眩しく輝く、極上のスマイルを見せている。彼女たちはそれぞれのクラブに帰り、プレーでWEリーグのレベルを引き上げて、海外組と間接的に戦いながら、来年のW杯を目指す。
■試合結果
日本女子代表 2(5PK3)2 北朝鮮女子代表
■得点者
前半32分 上野真実(日本)
後半2分 ジョン・クム(北朝鮮)
後半24分 ジョン・リョンジョン(北朝鮮)
後半41分 西尾葉音(日本)



































