■「防腐剤ゼロ」で世界を席巻! 小さな薬局から始まった大企業『ウルザファルム』の飛躍

 フランク・ホルツァーの父アルブレヒトは、仲間とともにザールブリュッケンで製薬会社を経営しており、「サッカーができないなら」と、息子を後継者にしようとしたのだ。1983年、フランク・ホルツァーは薬剤師の試験に合格、サッカーにはいったん別れを告げることになる。

 フランクは薬局の仕事からスタートし、1988年、35歳のときに父の会社の営業部長に就任する。「熊薬局」という親しみのある名の薬屋として1974年にザールブリュッケンで創業された会社は、その後さまざまな製薬会社を買収し、1989年には「ウルザファルム(ラテン語で『熊』を意味するUrsusに、ギリシャ語を語源とする薬局Pharmacyをつなげた名称)」と改称、フランク・ホルツァーは1993年には共同の代表取締役に就任する。

 そしてこの時期にウルザファルムは大飛躍を遂げる。この会社の主力商品は目薬だったが、当時の目薬は防腐剤を添加してボトルを無菌状態に保つのが一般的だった。しかし防腐剤は目を刺激するなど、小さくない問題があった。ウルザファルムも防腐剤を入れない目薬の研究をしていたが、だいぶ前に中断していた。それに目をつけたフランク・ホルツァーは研究再開を命じ、ついに「コモドシステム」という防腐剤を一切使わないボトルの開発にこぎつけた。

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