「勇気を持ってプレーし続けろ」奇跡の開幕2連勝を導いた40歳・無名監督のディシプリン

 誰をも興奮させるこの試合! 2部から昇格したばかりで開幕2連勝! 全ドイツ、そして全世界が熱狂するのも無理はない。

 もちろん、40歳のビンセント・バグナー監督の手腕は見逃すことができない。チーム一丸となっての戦い、アグレッシブでいて、冷静な試合運び、ボルシア・メンヘングラッドバッハ戦の決勝ゴールでもわかるように、後半アディショナルタイムになっても落ちない運動量と、やるべきことをやり続けるディシプリン(規律)の高さ…。

「勝利おめでとう。しかし今日の試合では悪い面もあった。勇気を持ってプレーしたときには良いパフォーマンスをしていたが、守備的な意識になったときは苦戦を余儀なくされた。勇気を持ってプレーし続けることを忘れるな! シーズン後半に厳しい挫折に直面したとしても、恐れを知らない姿勢を維持しなければならない」

 開幕戦で勝利を収めた直後、ピッチ中央に全選手とスタッフを集め、バグナーはこう強調した。

 バグナーは旧東ドイツのノルトハウゼン出身。189センチの長身でセンターバックとしてプレーした現役時代は4部、5部の選手に過ぎなかった。中学校の体育と歴史の教師の仕事をしながら指導者の資格を取り、28歳からコーチとしてサッカー界で再出発した。

 そしてロートバイス・エッセン、ホッフェンハイムといったクラブで育成チームの指導をした後、昨年、2025年夏にブンデスリーガ2部3シーズン目のSVエルバースベルクの監督となった。ブンデスリーガ(1~3部)の監督を務められる『プロライセンス』のコーチングコース修了は、今年1月のことだった。

(3)へ続く
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