大住良之の「この世界のコーナーエリアから」第194回【人口1万3000人「村クラブ」の奇跡】(2)指揮官退場、1-3の絶体絶命も…板倉滉が守備を固める名門ボルシアMGを撃破して開幕2連勝!の画像
川口春奈との結婚でも話題の日本代表DF板倉滉。代表キャプテンの所属する名門ボルシアMGも「昇り龍」の前に膝を屈した。撮影/原壮史(Sony α1使用)

 サッカージャーナリスト大住良之が送る「超マニアックコラム」。ブンデスリーガ1部昇格という奇跡を果たした「村のクラブ」SVエルバースベルクの快進撃は、開幕戦のまぐれではなかった。第2節、板倉滉を擁する名門ボルシア・メンヘングラッドバッハ戦。退場者を出して1-3という絶体絶命の窮地に立たされた村のクラブは、そこから誰も予想し得なかった大逆転劇を見せつける。

■指揮官退場、1-3の絶体絶命…名門ボルシアMG相手に見せた“村のクラブ”の本領

「奇跡の村」のおとぎ話はそれでは終わらなかった。

 第2節はボルシア・メンヘングラッドバッハとのアウェイゲーム。SVエルバースベルクはこの試合でもアグレッシブな姿勢を貫き、前半11分に先制されたものの29分にFWモクワの得点で追いつく。だが前半終了間際に自分たちのボールと思ったスローインを相手がすぐに投げ、そのままプレーが続行されて失点、1-2で折り返す。

 このプレーを巡って激しく抗議したSVエルバースベルクのビンセント・バグナー監督が2枚のイエローカードを受けて退場になり、非常事態で迎えた後半は、11分に再び失点して1-3と窮地に立たされる。しかしここからが「村のクラブ」の本領発揮だった。

 21分、自陣で奪ったボールを丁寧につないで右サイドをMFペトコフが突破。思い切って放ったシュートはGKにセーブされたが、キャンベルとの交代で入ったばかりのMFモーリス・クラッテンマッハー(元ドイツU-20代表、今夏バイエルン・ミュンヘンから移籍)が勢いよく走り込んでヘッド。ボールはバーを叩いて真下に落ち、そこに倒れ込んでいたクラッテンマッハーの体に当たってゴールに転がり込んだ。

  1. 1
  2. 2
  3. 3