■名手グリーリッシュは「洗濯」が原因だった

「15歳か16歳の頃、練習用ソックスが洗濯で縮んだ。ふくらはぎの上まで上がらなくなった。そのシーズンにすごく調子が良かったので、そのまま続けるようになった」

 グリーリッシュ本人によれば、スタイルの始まりは意外なものだった。以来、その履き方はルーティンであり、ゲン担ぎにもなっているという。一方で、英メディアでは、細身の体型に比べて大きく発達したふくらはぎとの相性や、より快適なプレー感覚を求めた結果ではないかと指摘されている。

 ドイツ代表のヴィルツも、ソックスを極端に下げている。ブンデスリーガ公式サイトは「俊敏性やフリックプレーを武器とするヴィルツが通気性や自由な感覚を好むため」と紹介している。

 一方で、ソックスを下げるのではなく、後ろのふくらはぎ部分をカット(穴を開ける)する選手もいる。イングランド代表のブカヨ・サカやジュード・ベリンガムは、ソックスに無数の穴を開けてプレーする姿がたびたび話題になってきた。

 このスウェーデン戦では、日本代表の田中碧もふくらはぎ部分にギザギザの穴を開けたソックスでプレーしており、試合中継の解説を務めた本田圭佑氏が「田中さんのソックス、めちゃめちゃ破けてません?」と驚いたほどだ。

 理由は、やはりふくらはぎへの圧迫を軽減するため。血流を確保し、けいれんを予防するためだという。形は違っても、根底にあるのは、選手それぞれの身体感覚に合わせて、少しでも快適にプレーしようとする工夫だ。

 中村もまた、そうした工夫を重ねてきた選手の一人だ。しかも、最初から現在のようにソックスを下げていたわけではない。

(後半に続く)

(2)へ続く
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