■モドリッチとメッシの初対決
実は私は、モドリッチとメッシが初めて対戦した試合を現地で見ている。ただ、私だけでなく、何人もの日本人記者がその試合を見た。2006年3月1日、スイスのバーゼルで行われた「クロアチア×アルゼンチン」の親善試合である。
その前日、2月28日には、ドイツのドルトムントでジーコ監督率いる日本代表がボスニア・ヘルツェゴビナと親善試合を行った。ワールドカップの開催国で試合を経験しておくという狙いだったが、酷寒の時期、8万人を収容するスタジアムは「無観客試合」に近い状態で、試合内容もお寒く、日本代表は後半アディショナルタイムに中田英寿が同点ゴールを決めて2-2で引き分けた。
そして、その試合を取材した記者の何人もが、翌朝、大雪をついてドイツを出発し、バーゼルに向かったのである。大挙してこの試合を見に行ったのは、ワールドカップでは2戦目にクロアチアと対戦することになっていたからだ。
クロアチアとは、1998年のフランス大会でともに「ワールドカップ初出場」という立場で対戦し、優勢に試合を進めながらも0-1で敗れていた。その大会でクロアチアは結局3位という望外の成績を収めるのだが、当時のスターたちが去った8年後のクロアチアを見ることが、私たちの最大の狙いだった。
この試合に、18歳のメッシと、20歳のモドリッチがともに先発したのである。前年8月のハンガリー戦においてアルゼンチン代表にデビューしたメッシは3試合目。当時ディナモ・ザグレブに所属していたモドリッチは、これが代表デビュー戦だった。
































