遠藤航からの電話と40時間の長旅。町野修斗が語った前主将の背番号を背負う覚悟【日本代表・知られざる「背番号6」のバトン(2)】の画像
キャプテン遠藤航から背番号6を託された町野修斗。2大会連続で「追加招集」された男が語る落選の日々とW杯への思い。原悦生(Sony α1使用)

 オランダとの初戦を目前に控え、誰にも言葉を残さずキャンプ地を去り、SNSで代表引退を発表した遠藤航。その前主将から唯一、直接の連絡を受けたのが、追加招集で急きょアメリカへ飛んだ町野修斗だった。一度はW杯の夢を絶たれたストライカーは、どのような思いで決戦の地へ降り立ったのか。(取材・文/フリーライター 了戒美子)

 町野は遠藤からの電話の具体的な内容こそ明かさなかったものの、非常にポジティブな言葉をかけられたと明かしてくれた。町野はそのまま、遠藤が背負っていた背番号「6」を引き継ぐことになった。

「いろいろ責任とか、のしかかってくるものはありますけど、航くんが僕のプレーを見て、『町野でよかったな』と思える大会にしたいです」

 追加招集ということは、一度は本大会メンバーから落選し、W杯への思いを断ち切る作業をしたということでもある。

「やっぱり外れて、メンタル的にも難しいときはありました。次に向かうしかないっていう考えもありましたけど、ただ、ワールドカップの情報を目にするたびに、悔しさっていうのは常に感情としてあったので」

 その悔しさを胸の奥に抱えながらも、バックアップメンバーとして、いつ追加招集の連絡が来てもいいように、黙々とコンディションを整えてきた。追加招集の電話を受けたとき、町野は関東地方に旅行中だったという。

 しかし、常にパスポートを肌身離さず持っていたことで、連絡からわずか7時間後にはアメリカへ向けて出国するフライトに搭乗することができた。執念が生んだスピード合流だ。

 出発までは順調だったものの、その後は悪天候によるフライト変更などのトラブルが重なり、約40時間という過酷な移動を経てようやくダラス入りを果たしている。それでも町野は「疲れは一切ない」と力強く言い切った。
 

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