■出場国数の推移

 予選はともかく、「64チームのワールドカップなんて…」と思うファンも多いに違いない。ワールドカップは世界最高峰の大会であるはずなのに、弱小チームが増えれば大会のレベルが下がり、魅力のないものとなってしまう…。グループリーグが意味のないものになってしまう…。

 1930年にワールドカップが始まったとき、想定は「16チーム参加」だった。当時のFIFA加盟国はわずか43か国だったが、その3分の1以上が参加を期待されていた。しかしウルグアイまでの渡航に資金が必要なだけでなく数週間もの船旅を必要とする時代、参加は13チームにとどまった。

 1930年大会の成功により、イタリアで開催された第2回大会以後は安定して「定数」を確保することができるようになった。4年後の第2回イタリア大会では、エントリーが32チームにもなり、「予選」も実施された。この当時には、南米のCONMEBOL以外に「地域連盟」はなく、予選はすべてFIFAの管轄下で行われた。

 第二次世界大戦が終了して最初に行われた1950年ブラジル大会では、トルコとスコットランドが出場を辞退、代わってフランスとポルトガルが招待されたが、ポルトガルは辞退。続いてインドが辞退し、さらにフランスも棄権して、結局、第1回大会と同様、13チームでの大会となった。しかし以後の大会では、「欠員」を生じることなく大会が行われている。

 誕生から半世紀の間、「16チーム」で開催されてきたワールドカップが「24チーム」へと拡大されたのが、1982年のスペイン大会だった。当時ワールドカップのエントリーは100チームを超え、16チーム時代には「予選突破率」は14%程度だったのがチーム数増加により21%まで上昇した。

「24チーム時代」は4大会続き、1998年フランス大会では「32チームのワールドカップ」となった。直前の1994年アメリカ大会のエントリーは147チームで、アジアなどの弱小国は可能性の低い大会へのエントリーをしない傾向にあったが、1998年フランス大会のエントリーは174チームに増え、以後、FIFAからの補助金もあってFIFA加盟の大半の国がエントリーするようになった。

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