■数的優位の後半、浦和の老獪さと水戸の意地

 後半は両チームがどのような修正を施すかが焦点となったが、立ち上がりにいきなり試合のバランスが崩壊する事態が発生する。初スタメンだった水戸の佐々木輝大がサヴィオを後ろから削ってしまい、痛恨の一発退場となってしまったのだ。

 思わぬ形で数的優位を得た浦和だが、ここで急には攻め込まず、老獪な試合運びを見せる。マチェイ・スコルジャ前監督時代の十八番でもあった「安全第一のボール保持」で水戸の出方をうかがい、しばらく静かな時間を作った。

 そして後半25分、ビハインドを背負う水戸がリスクを冒して安藤晃希やパトリッキらアタッカーを投入してくるであろう終盤の前に、試合を動かす追加点が生まれる。

 昨年末に左反復性肩関節脱臼の手術を受け、全治約5か月という長期離脱で今シーズンの開幕から大きく出遅れていた小森飛絢が、この日待望のスタメン起用に応えてきっちりと2点目を奪い、実質的に勝利を確定させたのだ。

 2点差とされた水戸は後半31分から前がかりに反撃に出ようとしたものの、浦和は逆にその広大なスペースを突き、交代出場したイサーク・キーセ・テリンが立て続けに2発を沈め、一気に4点差へと突き放した。

 ここから試合の結果が覆ることはなかったが、水戸にとってポジティブな要素があったとすれば、勝敗が完全に決した絶望的な状況でも、選手たちが決して攻撃を諦めなかったことだろう。売り出し中の安藤は数的不利を感じさせないキレのあるドリブルでスタジアムを沸かせ、後半39分には山本隼大が強烈なシュートを叩き込み、浦和の連続完封記録をストップさせる意地の一発を報いた。

 浦和は田中達也暫定監督が就任後、破竹の4連勝でJ1 EASTの10チーム中4位へ浮上。一方の水戸は2連敗で7位に後退した。地域リーグラウンドは残り2試合。両チームともに、来シーズンにつながるポジティブな終わり方を迎えたいところだ。

■試合結果
水戸ホーリーホック 1-4 浦和レッズ

■得点者
24分 安居海渡(浦和レッズ)
70分 小森飛絢(浦和レッズ)
77分 イサーク・キーセ・テリン(浦和レッズ)
79分 イサーク・キーセ・テリン(浦和レッズ)
84分 山本隼大(水戸ホーリーホック)

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