現役代表ほぼゼロの日本人主体チームが、中東の「ワールドクラス軍団」と互角に戦える理由【ACLE準優勝・町田が示したアジア制覇への課題と可能性】(3)の画像
ワールドクラスの選手をそろえる中東のクラブ相手にも、相馬勇紀ら日本の選手の能力は十分に通用していた。撮影/原壮史(Sony α1使用)

 FC町田ゼルビアが、AFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)で準優勝となった。あと一歩で優勝を逃した悔しさが募る一方で、わずか3年前までJ2で戦っていたチームがアジアの頂点まで迫ったことで、チームが急激に成長する可能性も示した。日本のクラブがアジアを制するために何が必要なのか。残る課題と成長の可能性を、サッカージャーナリスト後藤健生が探る。

■2つの「らしさ」の融合

 FC町田ゼルビアは3試合を通じて2得点したが、どちらも町田らしいものだった。

 アル・イティハド相手に奪った得点は、前半31分の林幸多郎のロングスローを岡村大八がヘディングでつなぎ、エリキが残したボールをテテ・イェンギが叩き込んだもの。つまり、町田が得意とする(そして、賛否両論が渦巻く)ロングスローからの得点だった。

 そして、シャバーブ・アル・アハリ戦は相手DFのミスから相馬勇紀がボールを奪って決めたもの。「相手のミス」と言っても、相馬の寄せのうまさと、奪ってからの冷静さが光ったゴールだった。

 大会を通じて奪った2ゴールは、パスをつないで相手守備陣を崩しての得点でなかったあたりも、いかにも町田らしかったと言えようか。

 今大会の町田は、パスをつなぐうまさを見せるなど“日本らしい”サッカーの良さも見せながら、同時に堅守+セットプレーという“町田らしい”サッカーという両面をうまく融合させたものだった。

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