■“夢の中盤”の課題「全員8番タイプ」
なぜ予選で“ドリーム・トリオ”は機能しなかったのか。そこに明確な答えはないが、オランダでよく聞くのが「彼らは全員8番タイプ(※主にピッチを縦横無尽に走り回り、攻守両面で広範囲にボールに関与するボックス・トゥ・ボックス型のMF)で、個性は異なれどタスクは同じ。3人同時に立つとお互い消し合ってしまい、機能しない。
さらに相手ゴール前での創造性が物足りない」というもの。こうして予選ではセントラルMF2人(デ・ヨング、フラーフェンベルフ、もしくはラインダース)、トップ下(主にジャスティン・クライフェルト。1度だけシャビ・シモンズ)という中盤の構成が4試合もあった。
それでもクーマンはW杯本番で“ドリーム・トリオ”の完成を諦めてない。スミットはフレンキーのコピーではないが、フレンキーのダミーにはなる。そしてノルウェー戦でのラインダースは、予選時と異なりトップ下のタスクに専念し、二列目で幅広く動いた上、オランダの決勝ゴールをマークした。
6月14日の日蘭戦ではポット1(オランダ)対ポット2(日本)というF組の本命対決で、オランダがプランAの“ドリーム・トリオ”を使うのか、それともシモンズをトップ下に置くプランBを採用するのか、チェックポイントのひとつになるはずだった――。しかし、シモンズは膝に重傷を負い、W杯は不参加に。トップ下に人材を欠くオランダは“ドリーム・トリオ”で初戦に臨む公算が高まった。
つづく
















