
9月23日に行われたJ1リーグ31節で、ガンバ大阪の元日本代表FW宇佐美貴史が「皆の予想の上をいく天才の一撃」を決めた。
ACL2の開幕戦を含めて公式戦4連勝中と調子を上げてきたG大阪が、本拠地パナソニックスタジアム吹田に、J2残留争いの渦中にいる横浜F・マリノスを迎えた一戦。前半は前節から大幅にメンバーを入れ替えてフレッシュな選手をそろえた横浜FMが、やや優勢に試合を進めた。
その流れ通り、先制点は横浜FM。後半15分に天野純が巧みな左足ボレーでゴールネットを揺らした。しかし、ここからG大阪が反撃し、同20分に満田誠が半田陸とのワンツーからの右足シュートで移籍後初ゴールを決めて同点に追いつくと、同25分にファン・アラーノのボール奪取からデニス・ヒュメットが決めて逆転に成功した。
そして迎えた後半34分、青黒の至宝がトドメを刺す。相手陣内左サイド、コーナーフラッグのすぐ近くからのフリーキック。ピッチ上の選手たち、そしてスタンドに詰めかけた2万7934人の観衆、おそらくその大部分がゴール前へのクロスボールを予想し、イメージしていた中、キッカーの宇佐美は鋭い踏み込みから右足を振り抜き、およそ角度20度の位置からカーブをかけながらニアサイドへ低弾道のスピードボールを蹴り込み、横浜FMのGK朴一圭の逆を突いて直接ゴールに叩き込んだ。