最大の長所を生かせない「上田綺世と町野修斗」の2トップ、南野拓実で試したい南アフリカW杯「1トップ本田圭佑」の再現【サッカー日本代表「アメリカ遠征の収穫」大激論】(6)の画像
1トップ南野拓実は、「最大の長所」にとって2トップよりも効果的か。撮影/渡辺航滋(Sony αⅡ使用)

 サッカー日本代表のアメリカ遠征が終わった。第1戦はメキシコ代表と0-0で引き分け、第2戦はアメリカ代表に0-2で敗れた。来年のワールドカップ開催国との「2連戦」という貴重な機会に、残念ながら無得点に終わった日本代表は、どのような収穫を得たのか。ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生がアメリカ戦後、徹底的に語り合った!

■日本代表の基本は「3バック」なのか

――選手を見てシステムを決めるのか、システムありきで選手呼ぶのか、どちらがいいのでしょうか。

大住「試合次第だよね。サッカーは相手があってこそのものだし、ワールドカップ予選だとか、状況によっても考え方が変わってくる。相手がどう来るかによる試合のプランがあってこその選手選考だと思う。

 今回の遠征に関しては、最終ラインにケガ人が相次いだ難しい状況でのチーム編成だったから、多少の無理も出たと思う。とはいえ、今回の2試合を見て、日本代表の基本は3バックなのかなあという感じがした。

 4バックにするときに、どういう状況でするのかも重要。4人が中に入って、片方のウィングが必ずカバーに入って5バックになるような守備固めの4バックなのか、それとも攻撃的な4バックなのか。タイプによって使うメンバーやプレーの仕方を変えないといけない。そういう考えはコーチたちにはあるとは思うけど、チームにまでは落とし込まれていないなという感じだから、これから整理してワールドカップに臨んでほしいと思う」

後藤「これから年内にあと4試合やり、来年3月にも親善試合があるから、そこでいろいろな状況下で4バックを試すことが重要。そういう意味でも、主導権を取ったメキシコ戦で4バックをやっておくべきだった」

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