■浦和を襲った「アクシデント」
等々力での第2戦は、予想どおりともに現在のベストメンバー。だが、前半に思いがけないことが起こる。浦和のGK西川周作からペナルティーエリア右でパスを受けたDFダニーロ・ボザがコントロールミス、脇坂に奪われ、追ってタックルしたところでPKの宣告。これをFWエリソンが決め、前半18分という早い時間で川崎が一歩前に出たのだ。
浦和はハーフタイムにMF柴戸海とMF中島を投入して立て直しを図り、後半27分には加入したばかりの大型スウェーデン代表FWイサーク・キーセ・テリンを小森と並べで2トップに起用した。そしてわずか2分後にこのテリンが同点ゴールを決める。しかし、後半32分に柴戸が川崎の交代出場のMF大関友翔と激突して頭を強打。柴戸はプレーを続けたが、延長戦開始前に座り込み、「脳振とうの可能性による交代」となった。
試合は終盤まで一進一退で、1-1のまま延長戦かと思われたが、後半43分、川崎は中盤からボールを持ってペナルティーエリアに近づいた伊藤が思いきって右足を振り抜くと、ブロックに入った柴戸の左足に当たったボールは浦和ゴールの右上隅に吸い込まれた。伊藤に対する詰めがやや遅いように見えたが、柴戸はもうプレーできる限界を超えていたのかもしれない。








