■新時代の「幕開け」を告げた!

 後半、バルセロナはスタメンを大幅に入れ替え、ヤマルに代わって新加入のマーカス・ラッシュフォード(イングランド代表)が左サイドに登場。さらに、19歳のルーニー・バルドグジもピッチに送り込まれる。

 ラッシュフォードは持ち前のスピードと突破力で神戸守備陣を翻弄し、バルセロナの攻撃に新たな推進力をもたらした。

 試合が動いたのは77分。レヴァンドフスキがボックス手前左から逆サイドへ絶妙なパスを送り、走り込んだバルドグジが狙いすましたダイレクトシュート。新加入19歳の一撃でバルセロナが勝ち越しに成功した。

 さらに87分には、17歳のペドロ・フェルナンデスが神戸DFのクリアミスを逃さずダイレクトで蹴り込み、勝負を決定づける3点目を奪った。

 試合前には、バルセロナのラポルタ会長と神戸の三木谷社長がユニフォームを交換し、両クラブの友好関係の深さを印象づけた。

 海外からも多くのファンが詰めかけ、国際色豊かな雰囲気の中で行われたこの一戦は、単なる親善試合の枠を超えたエンターテインメントとなった。

 バルセロナの選手たちは、前日に来日したとは思えない身体のキレと判断の速さ、緩急を織り交ぜたパスワーク、個性あふれるドリブルで観客を魅了。

 神戸もJ1王者らしい粘り強さと意地を見せ、記念試合にふさわしい内容の濃い90分間となった。

 3-1で勝利したバルセロナは、この後、アジアツアーで韓国に渡り、FCソウルや大邱FCとの試合を控える。

 ヤマル10番の新時代、ラッシュフォードやバルドグジといった新戦力の台頭――バルセロナは今、再び世界の頂点を目指す新たな航海に乗り出した。

 この夜、ノエビアスタジアム神戸で目撃されたのは、伝統と革新が交錯する“バルサの現在地”であり、そして未来への希望そのものだった。

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