
2025年7月27日、ノエビアスタジアム神戸で開催された「ヴィッセル神戸30周年記念チャリティーマッチ」。この一戦は、開催自体が一時、危ぶまれたものの、前日に急きょ来日したFCバルセロナが「本気」を見せ、観衆2万7412人を熱狂させる一夜となった。
■その存在感は「エムバぺ」級!
今季からバルセロナの背番号10を託されたのは、18歳のラミン・ヤマル。かつてリオネル・メッシが背負った“クラブの象徴”とも言える番号を受け継いだヤマルは、試合前の練習から気合い十分。ペナルティーエリア付近から何度もシュートを放ち、観客の視線を一身に集めていた。
試合が始まると、ヤマルは右サイドで独特のリズムを刻み、ドリブルで相手DFを次々と抜き去る。
彼がボールを持つだけで、神戸の守備陣が引き寄せられる様子は、まさにメッシやエムバペ級の存在感。18歳とは思えない堂々たる立ち振る舞い、フィジカルの強さ、しなやかな身のこなし――世界トップクラスの才能の片鱗を存分に見せつけた。
45分間の出場ながら、会場からは何度も大歓声が沸き起こり、バルセロナの“新たな顔”としての期待を強く印象づけた。
バルセロナは序盤からハイラインを敷き、ポゼッションを握る展開。中盤ではペドリが巧みにバランスを取り、ガビやフェルミン・ロペスとのパスワークで主導権を握る。
33分、左CKの流れからガビのシュートが相手にブロックされるも、最後はエリック・ガルシアが押し込んで先制。ガルシアは久保建英がバルセロナ下部組織に在籍していた時代のチームメイトであり、キャプテンも務めた経験を持つ。
しかし、神戸も黙ってはいない。43分、佐々木大樹のボール奪取からカウンターを仕掛け、宮代大聖がネットを揺らして同点。
J1王者としての意地を見せ、前半を1-1で折り返した。