
東アジアのサッカー最強国を決めるE-1選手権が行われ、日本代表が2大会連続3度目の優勝を飾った。Jリーガーが中心の、従来の日本代表とは違うチーム編成だったが、海外組とともに乗り込むであろう9月のアメリカ遠征に向けて、いくつかの収穫があったという。では、さらなる「実りの秋」を迎えるために、日本代表は今後、どうすればいいのか? サッカージャーナリストの大住良之と後藤健生が大会で得た「収穫」を踏まえつつ、来年6月の北中米ワールドカップ優勝に向けた「課題」を含め、徹底的に語り合った!
■ガッカリだった「韓国戦」の23歳
――来年のワールドカップ本大会を見据えて、以前から懸案の1トップなどでメンバーに食い込んでいけそうな選手はいましたか。
後藤「1トップは今回も…だね」
大住「垣田裕暉はチームにとって、とても役立つ存在だったよね。前線であれだけ強く守備をしてくれるから全体が楽になるという面があったけど、やはりボールが入ったときには物足りないという感じがするよね。だから、1トップ問題は、まだまだ続く。韓国戦の細谷真大(23)には、正直なところ、ガッカリだったし」
後藤「日本が攻めている時間に出ていた垣田と、一方的に押し込まれた後半に出てきた細谷を比べるのは難しいけど、少なくともそういう状況で細谷がボールを受けたら、少しでも時間をつくってほしかった」
大住「そうなんだよ。そういうことをしないといけないと分かっているはずなのに、簡単に負けていたからね」
後藤「そこで突破したり、点を取ったりする必要はなくて、とにかく収めてくれればよかった」