■「アピールの場があることは非常に幸せなこと」

 代表デビューの先に宮代が見据えるものは、やはり、W杯だ。大きな一歩を記録した現在の距離感を尋ねれば、「もちろん全然狙えると思ってますし、まだ1年ぐらいあると思うので、ここからどれだけ自分が、自分の価値を上げられるかがW杯に選ばれるキーになってくると思います」と力強く語る。
 そのために“宮代大聖の価値”を見せつける必要があるからこそ、「次の韓国戦は非常に大事ですし、普段Jリーグでやってる身としては、こういう代表の舞台に呼んでもらえて、そこでアピールの場があることは非常に幸せなことですし、そこで自分をどんどんどんアピールして、自分の価値を上げるって意味でも、(韓国戦を)大事な試合にしたい」と意気込む。
 かつて宮代は、「優勝がかかった大事な試合や大舞台で自分が点を取れるか、チームを勝たせるかっていうのが、フォワードとしては非常に大事だし、そこで自分の価値も上がってくる」と熱く話してくれたが、その願った状況が用意されたことになる。
 宮代が自身の過去を振り返ってみても、日韓戦は「U20ワールドカップで韓国に負けてベスト16で敗退しているので、個人的にも韓国戦はすごく悔しい思いというか、そういう経験があるので、非常に気合が入ります」と意気込むもの。「(E―1で)3戦全勝して、優勝して帰りたい」と続けた言葉には熱がこもっていた。
 今日の韓国戦で、宮代は先発濃厚。香港戦同様に、垣田裕暉やジャーメイン良とともに攻撃陣を構成することになりそうだ。すでに1試合を戦っていることはプラス材料で、難敵と対峙した中での打開が求められる。
 この一戦でどのようにして自身の良さを出していくのか、試合前日の14日に聞いてみると、力強くこう答えてくれた。「自分の中でイメージはできている」と。
(取材・文/中地拓也)
【「後編」に続く】

(2)へ続く
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