
2025年E-1選手権(龍仁)で連覇を目指す日本代表にとって、7月12日の第2戦・中国戦は勝利がマストの一戦だった。8日の初戦・香港戦はジャーメイン良(広島)の4ゴールなどで華々しい勝ち方をしたが、メンバー全員入れ替えのこの試合は連携・コンディション面含めて難しさがさらに増す。そういう意味でも、慎重な入りが求められた。
その寄せ集め集団をけん引したのが、38歳のキャプテン・長友佑都(FC東京)だった。10日のトレーニングで彼は3-4-2-1の左センターバック(CB)に入ったが、「古賀太陽(柏)が別メニュー調整になった穴埋めだろう」といった見方も少なからずあった。前日には安藤智哉(福岡)が左CBでスタメンに陣取りそうな雰囲気もあり、この日も長友はベンチスタートが有力視されていた。
しかしながら、ふたを開けてみると、本当に背番号5がスタメンで左CBに陣取った。2022年カタールワールドカップ(W杯)・クロアチア戦から950日、2026年北中米W杯アジア最終予選ではベンチ外が続いた男を本来とは異なる役割で使うとは、森保一監督の大胆采配には大いに驚かされた。