■ジャーメイン良は衝撃の4発でW杯へ布石

 まず攻撃陣だが、やはり圧巻だったのは、開始26分間で4ゴールを叩き出したジャーメインだ。開始早々の4分、10分の1・2点目はいずれも左WB相馬勇紀(町田)のクロスからだった。前者は胸トラップからの左足シュート、2点目は流れながらの打点の高いヘッドで、彼のストライカーとしての非凡な能力が如実に表れていたと言っていい。
「(1点目は)カッキー(垣田)が頻繁にボックス内でアクションを起こしてくれていたので、周辺でいいポジションニングを取って、いいフィーリングでシュートを打てたのがよかった。2点目はどちらかというと自分はああいう形の得点が多い。1つ良さが出せたと思います」と本人もしてやったりの表情を浮かべていた。
 初キャップで4ゴールというのは95年ぶりだというから驚きだ。「名前が残ったのは嬉しい」とジャーメインは素直に喜んだが、たったの1試合で今季サンフレッチェ広島での得点数と並んだことに関しては、ミヒャエル・スキッベ監督は少しご立腹かもしれない。それだけ衝撃的な活躍を残したのは事実。前回の町野修斗(キール)のような道のりを歩むための布石は打ったと見てよさそうだ。

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