■最低でも1000~1500分の出場時間

 もちろん、選手自体の出場機会が重要で、それについて尋ねれば、数値設定もしたうえで以下のように答える。
「1000~1500分、90分の10~15試合ぐらいは最低でも年間通して(やってもらいたい)。若い世代の人たちに本当はもっとやらせたい。
 練習試合でそれぐらいやることもありますけど、お客さんが観戦していたり緊張感のある戦いの中で、そして、タイトルもある、練習試合より一段高い中でプレーすると、評価する側も違ってくるでしょうし。試合で活躍すると、指導者の方々の見方も違ってくるじゃないですか。
 そういった環境でやると本人たちのためにもなるし、あとは、そういう場があることで、逆にうちのユースの子だとか、U21の枠の中で他のクラブが若い選手を見てくれて、選手としてのキャリアが広がっていく」
 プロサッカー選手を目指すユース年代は多いが、全員がその願いを叶えられるわけではない。プロ入りのためのトップ昇格は狭き門だからだが、そうした選手がオープンな舞台で活躍できれば、エンブレムが変わったとしても、プロキャリアの一歩目を踏み出せるかもしれない。そして成長して将来、再び古巣クラブに帰ってきて、力になってくれるかもしれない。クラブだけでなく、選手当人にとっても可能性が広がるという。

PHOTO GALLERY 全ての写真を見る
  1. 1
  2. 2
  3. 3